歴史の町・佐川で漆喰の建物探訪

新年第一回目は、高知県内で近年、昔の建造物をリニューアルした町並みが観光拠点として活用されている、佐川町の上町(うえまち)地区を訪れました。ちなみに、当社の漆喰を使用した主要な建物もありますので後ほどご紹介します。

 

“藩政時代、山内家の筆頭家老、深尾氏が城下町として築き上げ、栄えてきた佐川町”

(佐川町観光ガイドブックより)

 

佐川一万石を預かることになった深尾氏に従ってきた「御酒屋」が、今日の司牡丹酒造の前身ということです。

(司牡丹酒造商品に記載)

 

漆喰造りの酒蔵を中心として町並みが形成されていることからも、司牡丹酒造が町に繁栄をもたらす大きな存在であり続けたことがうかがえます。

 

それでは、新春の町並み散歩、皆様もどうぞご一緒ください。

 

佐川町上町地区マップ

上記の赤い下線は当社漆喰が使われている建物です。下のリンクをクリックしてください。詳しい説明にジャンプします。

⑤佐川文庫庫舎
⑧旧竹村呉服店(キリン館)
⑫ 地場産センター

 

① 青山文庫

文教のまちのシンボルである青山文庫(せいざんぶんこ)は、私が駐車した観光客用駐車場の奥にありました。

青山文庫は明治43年に当時の佐川郵便局長、川田豊太郎氏が設立した、高知県初の私設図書館がそのはじまりです。(現在は佐川町が運営)江戸時代の領主深尾家に関する貴重な資料等が、多数展示されているそうです。

 

駐車場を出てすぐに右折します。

手前に見えるのは、各種ガイドブックを座って閲覧できる休憩所です。

 

すぐに漆喰の街並みの入口です。

 

② ギャラリーほてい

 

側面の漆喰壁にはこのように水切り瓦があります。

 

かつては料亭だった建物は、現在は司牡丹酒造のお酒のショールームとなっています。残念ながら、まだ年明け松の内の本日は休館日でした。

正面の下部はなまこ壁、格子窓もあり、店舗らしい店構えです。

 

③ 旧浜口家住宅(さかわ観光協会)

側面の土佐漆喰壁の上には、強い雨風から壁を守る水切り瓦があります。

 

正面入り口側には格子窓。紫ののれんがよく合っています。

 

江戸中期より酒造業で繁栄した浜口家の邸宅。現在はさかわ観光協会となっており、カフェでの休憩やお土産の購入も可能です。

 

④ 名教館(めいこうかん)

 

 

この名教館は深尾氏の家塾として始まり、のちに郷校となってからは多くの維新の志士や偉人を輩出したそうです。

この建物は県の指定文化財となっています。

 

⑤ 佐川文庫庫舎

 

明治時代の洋風木造建築で、当初は須崎警察署の佐川分署だったそうです。それから青山文庫、佐川文庫、民具館と用途を変えながら今に至っています。

この趣のある建物の内装には、当社の「純ねり」と「たなか壁」が使用されています。

 

~ 酒蔵の道 ~

司牡丹酒造さんの建造物を中心に、伝統的な商家住宅や酒蔵が建ち並ぶ通りです。

新春の閑静な通りをイメージしながらご覧ください。

 

⑥ 司牡丹酒造

 

⑦ 司牡丹焼酎庫

 

⑧ 旧竹村呉服店(キリン館)

隣接する竹村本家からの分家。当初は質屋、その後呉服、雑貨商を営みました。一時期は、土佐西部で唯一の絹物商として繁栄しました。

現在は、キリン館という名称で、雑貨販売と喫茶を営業しています。

幕末から明治初期の建物で、国の登録文化財に指定されています。

 

こちらの建物では、当社のタナクリーム#300とタナクリーム1日仕上げが使用されています。

 

 

 

⑨ 竹村家住宅

 

 

江戸時代より造り酒屋として栄えた商家で、江戸時代後期には深尾家に多額の資金調達をするほどの繁栄だったそうです。

住宅部分は、武家屋敷に匹敵するような上質の座敷となっており、土佐でしか見られない独特の建築様式が残っているとのことです。

国の重要文化財に指定されています。

 

⑩ まちの駅観光案内所

 

————————————– 酒蔵の道ここまで —————————————-

 

⑪ 司牡丹酒造1号蔵

国内有数の長さを誇る、司牡丹酒造の蔵。その全長は85m、長すぎて写真に納まりません!

 

⑫ 地場産センター

 

この地場産センターには、当社の「純ねり」が施工されています。

当社の冊子の表紙にも、この地場産センターの写真を掲載しています。

残念ながら、こちらも休館でした。

 

⑬ 牧野富太郎ふるさと館

植物学の第一人者、牧野富太郎博士の生家を復元したふるさと館です。展示室では、博士の遺品等を展示してあります。

この佐川町では他にも、たくさんの学術的な偉人を輩出しています。

 

稼働中の司牡丹酒造の工場の間を通ると、ほんのり日本酒の香りがしました。

 

 

⑭ 司牡丹平成館(工場)

工場を通り抜けると、写真左側の平成館の向かいには佐川文庫庫舎があり、そのまま進むと出発地点に戻りました。

 

⑮ 青源寺

青山文庫からさらに南に進むと、深尾氏の菩提寺として創建された青源寺があります。

その庭園は、土佐三名園の一つとなっています。まち歩きの際には、こちらにも足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

 

【まち歩きを終えて…】

これだけの規模で昔の町並みが残っているのは、高知県内でも随一と言っていいのではないでしょうか。様々な方の尽力でこの町の歴史を継承し受け継いでいることに、一高知県民として少し感銘を受けました。今後ますますの発展を期待しています。

(参考資料:さかわ観光協会パンフレット)

 

[執筆:スタッフF]