漆喰を使った芸術・フレスコ画

少し前になりますが、ゴールデンウィーク前半に高知市展関連行事として開催された、フレスコ画講習会にお邪魔しました。

講師の上島豊正(かみじま とよまさ)先生は、以前からタナクリーム#100を使用されていることから、この講習会でも使っていただきました。

皆さん、先生の技術的なお話を一言も聞き漏らすまいと耳を傾けていました。凄い集中力です。

上島先生に引き続き、石灰と漆喰についてお話しする当社の営業Iさん。

いつものお客様と異なり、今回は絵画について造詣の深い生徒さんを前にしたプレゼンのため、軽快なトークにもやや緊張した様子がみられました。(笑)

 

お話の中で、フレスコ画についても少し触れました。

 

フレスコ画とは、まず漆喰を塗り、その漆喰が「フレスコ(新鮮)」である状態で、水または石灰水で溶いた顔料で描く技法で描かれています。

 

この方法ではやり直しが効かないため、高度な技術が必要になります。

そして、もう一つの特徴は、一旦乾くと水で溶けないため、長期間の保存が可能ということです。高松塚古墳の壁画やルネサンス期の天井画など、確かに長い歴史を経ても色鮮やかな印象がありますね。

当社の漆喰を使って、フレスコ画が描かれた例として、三鷹の森ジブリ美術館をご紹介しました。

これからフレスコ画を完成させる生徒さん達も興味津々でした。

 

上島先生のフレスコ画もご紹介します。左下のものは、一度、布に転写させるというとても珍しい方法で製作されました。

右下の絵では、たくさんの人達が木の下で踊るさまが色鮮やかに描かれています。

 

この講習会で製作された生徒さんのフレスコ画は、5月26日(土)から6月10日(日)まで開催された高知市展会場に、参考作品として展示されました。

今回の講習で、実際にタナクリーム#100を使用してフレスコ画を製作する様子を知ることができて、とても勉強になりました。改めて、漆喰の壁材としての長い歴史を実感させられました。

 

[執筆:スタッフF]